ピクニックシアターとは……

ピクニックシアターとは……

ピクニックを楽しむように演劇を楽しめたら…という思いからスタートした企画です。
人が集まり、ピクニックシートを広げて「出しもの」(=パフォーマンス)を披露すればそこはもう劇場!

パフォーマンスは、朗読、歌、楽器、ダンス、ごはん、芝居、ブックレビュー、とにかくなんでも!
一人でやっても複数人でやっても。人を楽しませよう・喜ばせよう、という気概のあるものはパフォーマンスと捉えます。

パフォーマンスを共有する――「楽しさ」の対価として、自分も何かパフォーマンスをする。
「誰か」ではなくて、目の前の人に向けて心を尽くす。
商業ベースではない、表現と関係の作り方・あり方をめざして、ピクニックシートを広げています。

隔月開催のイベントです。
プロデュース:ふたば 制作:RadicoTheatre

2015年10月25日日曜日

ピクニックシアター9月の会@代々木公園

食欲の秋、芸術の秋、読書の秋……なんにせよ、文化的な活動を楽しむのにはもってこいの秋。夏の熱い日差しも去り、お外でピクニックするのに最適な気候となりました。

というわけで、9月のピクニックシアターは久しぶりの野外での開催!
テーマは「ここではないどこか」。
参加者も多く、わいわい賑やかに楽しみました。

もはや準レギュラーか!ピクニックシアター常連の方々
みちさん
ボルヴィッグさん
牧野さん
まりもさん
マリノさん
月さん

そして初参加の方は4人!
Freedomさん
みゃーもとさん
おくむらさん
Liuさん

そしてコーディネーターの
たんざわ
ふたば

…と、参加者は全部で12人となりました。

食欲の秋…ということもあって、今回も食べ物系パフォーマンスがたいへん充実しておりました!

今回の飲み物


◆ボルヴィッグさん
おせんべい、ハッピーターン
魔法の粉でみんなハッピーになる…!

◆牧野さん
お総菜パン
ちょうどお昼時にぴったりなパンをもって来ていただきました!

◆Freedomさん
フランス菓子サブレ、ガレット
まさに、「ここではないどこか」感のあるお菓子……!
パッケージも可愛い


◆まりもさん
いちじくのコンポートを使ったデザート
今回もまりもさんの手作りデザートが火を噴く!!!
ミルクババロアの上にいちじくのコンポート、そしてざくろと葡萄のジュレとミントが乗るお洒落なおやつを作って来てくださいました!
(ギリシア神話がお好きなまりもさんならでは! 実は」このお菓子には神話的な意味が深く折りこまれております)

食べるのに夢中で記録写真が残っていないという痛恨のミス。
というわけで絵に描きました


◆たんざわ
手作りパン、フルーツワイン
パンを焼いてきた娘……!


◆ふたば
スウェーデンの紅茶、エルダーフラワーコーディアル、「ここではないどこか」ポテトサラダ二種
「ご家庭の味」から最も遠い味をめざしました。クリームチーズと生ハムのポテトサラダと、アンチョビとハーブのポテトサラダ。



実演系パフォーマンスも、「ここではないどこか」感にあふれているものばかりでした!

トップバッターは、今回のゲストであるみちさん。

◆みちさん
ヨーロッパ一人旅の旅行記
この夏にひとりでヨーロッパ4か国を一ヶ月かけて旅したみちさん。まさに「ここではないどこか」を旅してきたお方…!というわけで、コーディネーター側からみちさんにお願いをして参加していただきました。
たくさんの写真と、旅のあれこれを簡潔にまとめた文章、そして各地の美術館・博物館で得た図録を披露してくださいました。
複数人での旅行では味わうことができないだろう、一人旅ならではの面白さや不思議な出会いに満ちたおはなしは刺激的でわくわくがとまりません!
プレゼン上手・みちさん

写真が豊富!!


みちさんがリアルタイムで書き、更新していた旅行記はこちらで読むことができます!
【海外ぼっち旅一ヶ月、英・仏・西・葡周遊記】


◆月さん
紙芝居 イソップ寓話集より「王さまを欲しがる蛙」「守銭奴」
ここではないどこか=古代ギリシア の寓話たち!
デジタルでアナログ風の優しい絵を描き、それを紙芝居に仕立てる腕前に定評のある月さん。前回披露してくださった「王さまを欲しがる蛙」のほかに、新作「守銭奴」のラフを披露してくださいました!
イソップ(アイソーポス)先生とはだれか? の紹介から入る!

ラフはiPadで披露。ハイテク紙芝居!



◆マリノさん
19世紀末 象徴主義について紹介&解説!
「象徴主義」ってご存知ですか? 19世紀末に起こった芸術運動の一つ……ですが、文芸方面が主に有名なところを、いやいや美術も素晴らしい! ということを学べるマリノさんの発表。豊かな図像と、各国や傾向ごとにまとめられた作家たちの紹介で、体系的に象徴主義の美術を見つめることができる、知的好奇心を刺激される発表でした。ベルギー象徴主義のフェティッシュなこと!
アルノルト・ベックリン「戯れる人魚たち」 1886
かわいいですね~

フェルナン・クノップフ「愛撫」 1896
これ、オイディプースとスフィンクスの絵なんだぜ……



◆牧野さん
ハーディーガーディー演奏
5月にも参加してくださった牧野さん。9月も、ハーディーガーディーを持ってきて演奏してくださいました。青空の下で聞く古楽の音色は格別!外国からやってきた、「ここではないどこか」からの調べ……。
ふしぎ中世楽器、ふたたび


◆Liuさん
チャランゴ演奏
アルゼンチンの楽器、チャランゴをお持ちくださったLiuさん。「花祭り」を演奏してくださいました。初めて見る不思議な楽器に一同目がきらきら。弦の音もきらきらとして、ここではないどこかに気持ちが飛んでいきます!
ヨーロッパ勢多数の中、キラキラ光を放つ南米の音色!


◆みゃーもとさん
まんがの披露!
漫画を描かれるみゃーもとさん。コミティアで発表した漫画をもって来ていただいたので、みんなでたのしく回し読みしました!
梅雨時の不安定な空気と、思春期の女の子たちの不安定な心情がリンクしたストーリー漫画で、しっとりとした雰囲気と簡潔な描写を、味わい深く拝見しました。


◆まりもさん
各国版 「ハリー・ポッター」 名前の翻訳の工夫とそれぞれ違い!
ファンタジー文学に造詣の深いまりもさん。ハリー・ポッターシリーズの第二巻、『ハリー・ポッターと秘密の部屋』の例の「名前を言ってはいけないあの人」の名前の意味と響き、作中で重要になるアナグラムの要素を、各国語版ではどのように翻訳し、その仕掛けをそれぞれのことばの中で開いているのか…?ということを、実際に色々な国の本を盛って来ていただいて、解説していただきました!

翻訳者が頭を悩ませるあの場面……そもそも意味や音を伝えることを諦めていたり、非常に頑張っていたり、その国その国のスタンスの違いが見えて面白い!
いろんな国の「ハリー・ポッター」だ~!!表紙の違いを見比べるのも楽しいです

がんばって名前の雰囲気と仕掛けを訳出するフランス語、ノルウェー語、ギリシャ語


◆ふたば
「異世界への行き方ガイド」
前回、神話が宗教観の変化の中で妖精譚に変化し、そこからファンタジー文学が生まれる…という流れを紙芝居形式で発表しましたが、今回はその発展形で、「異界(異世界、ここではないどこか)に行ってしまう系ファンタジー」の、その異界への生き方をまとめてみました。さて、わたしたちは異界へと行くことができるようになるのか?
異世界ガイドとなかまたち



体のある場所と心のある場所は時として別々になります。「ここ」にいて、時間を共有しながら、めいっぱい、「ここではないどこか」を楽しんだ秋の午後でした!



さて、次回のピクニックシアターは11月29日(日)開催、
テーマは、ファンタジーです。
ファンタジーなゲストをお呼びして、おもいっきり幻想的なピクニックにしたいともくろんでおります。


ファンタジー界に飛んでいきたい方、ファンタジーなパフォーマンスを披露していただける方、ご参加お待ちしております!